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(Back Nomber)


JOEの置土産

2005年、素晴らしい時間を演出したBEN AIPA SHAPEのTWIN FIN

 ミクロネシアにヤップ島というのがある。第二次世界大戦経験者か、よほどのダイビング通でもない限り、そんな島に行った経験のある人っていないはず。けれど、私は2回来島しました。だって、極上の波があるから。ところで今回は、そんな自慢話じゃない。その島でサーフキャンプを営む男のお話。ハワイ、カウアイ島出身のJOE。JOEは、とある航空会社のパーサーをやっていて、ある日、飛行機から眼下を見ると、そこにはキレイに波が割れていた。たまたま同機のパイロットもサーファーでね、「おい、あれ見たか?」「うんうん、最高ジャン!?」お互いにウインク一発で機内放送、「ただ今、当機に故障が発見されました。当機はヤップ島に緊急着陸いたします。お急ぎのところご迷惑おかけします・・・・・・・・・」なんていうデタラメさでヤップに着陸。その後、思う存分サーフィンを楽しんだ!という嘘みたいな本当のお話。JOEはそこがいたく気に入り、しまいにゃ自分のキャンプもオープンさせたわけです。サーファーってそういう人種!波のためなら何だってする。なので、脱サラしてサーフショップをオープンさせても、まだまだモウコハンバリバリの青二才なわけです。

 そのJOEが我が家を表敬訪問した際、「ヘィ、ブラ!このツインフィンはここに置いてくぜ!いつでも使ってOKだぜ!ただし、おれが日本に来た時は使わせてね!」と言って置いていった代物。なんたって1970年代のボード、しかもシェイプしたのは、あのベン アイパおじさん(知らない?あらそうですか、君、勉強足りないよ)!貴重なものでないはずありません。幅は53cm 厚みが7.5cm。今はやりの貧弱なボードしか経験ないサーファー諸君には「?????」なものであります。最初は苦戦したものの、慣れるに従い、これがまたFeel So Goodなのであります。

 8月4日5日の両日、和田は台風からの西ウネリが程好く回りこみ、絶好のサーフィン日和でありました。天候、サーファーの数、そして波、すべてに調和の取れた素晴らしい日でありました。長くサーフィンをしていると、ただただガチャガチャと目先の波を追いかけるだけでなく、全てがバランス良く調和した日には、アウトサイドでちょっと哲学したりもするものなのです。そうなるまでには、かなりな経験が必要なわけで、おいそれとできるものでもありません。私はJOEのツインフィンにまたがり、懐かしい70年代を回想していました。周りにはうっとおしい邪魔なサーファーもいなく、一人物思いにふけっておりました。ClassicなMomentsというのはこういうことをいうのであります。70年代、80年代、90年代と、30年以上を波の上で回想するのであります。こんな贅沢な時間ありませんでしょう?多くのサーファー諸君が感じる楽しさは、あくまでも表層に存在するものに過ぎず、非常にもったいない感じがします。「良い波に乗った!上手く技が決まった!」そういうところにしか楽しさを発見できないのであります。

 Classic Momentsというのは、いろいろなことがリンクして起こるのであります。70年代から生き延びた古びたサーフボード、ハワイからヤップ島、そして日本へ渡り継がれたサーフボード。それをシェイプしたアイパおじさん、受け取ったJOE、そしてJOEと私の付き合い。もちろん素晴らしい波の日。そんな様々な事が微妙に絡まって起こるのであります。そういう経験から多くを勉強するのであります。真面目にサーフィンと付き合うこと。誠実に人と触れ合うこと。いつもオープンマインドで生きること。人生48回目の夏、私は素晴らしい時間を経験しました。あなたにもそんな素晴らしい時間があることを祈ります。生きた年の数しか夏はないのです・・・・・・・・

2005-08-05

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