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磯の王者

5月になると和田浦では、サザエやアワビ漁が解禁になる。海女さんたちが活躍の季節を迎えると、海も一気に活気付いてくる。この解禁の日を、昔からイソノクチガアケルと表現する。しっかりと漁業権を取得した組合員でないと、この漁には参加できないので、部外者の方は気をつけたほうが良い。要するに密漁というのは法律で厳しく罰せられる、ということです。将来は、一日磯遊び券とかが有料で発行されて、「皆さんがルールを守って磯遊びを楽しめるようになったらいいのかな?」そんなことを無責任にちょっとだけ思う。
ところで、採れたサザエやアワビは組合へ水揚げされて、そこから市場に出回っていく。まぁ中には傷になった貝とかもあって、そんな場合は食卓を賑わす事もあるかもしれない。本当はそういうこともしてはならなくて、採れた魚介類は全て水揚げされるのが基本のルール。友人のマッケン君(この人、ジョン マッケンローにソックリなんです)が、「傷になったアワビ食いますか?」と持ってきてくれた。「ほんと!?ありがとう!」「くれぐれも石鯛の餌になんかしないでね!どうせ釣れないし、もったいないすよ!」の注文もつけられた。確かに、石鯛釣りの確立はほんと悪い。ボース当たり前、宝くじ並の確率の低さを誇る。だから釣れた時の喜びも格別、それにあの引きの強さはハンパない。
喰おうか、あるいは宝くじ並みの確立に賭けようか?二者択一の選択が用意された。その晩、済んでのところで食卓を賑わすはずだったアワビはふたたび冷蔵庫行きの運命と相成った。友人の石鯛師から一本の電話があった。「今朝、○○(秘密は厳粛に守られる)で4kgちょうどの石鯛あげました!明朝もいい条件です。行きませんか?」「ほんと!OK!じゃ4時に○○で!」3時に起きてみると、外は土砂降りの雨、イヤーな感じ、でも約束の場所へ向かう。そのうちに雨も上がり、友人と合流。潮の具合もよく、釣れそうな感じムンムン(いつもそう思う。じゃないとやってられないから)。竿を出して2時間経過、ノーヒット、いつもの嫌な予感アリアリ。が、竿先に本命のアタリ。春先の石鯛は、食い気はあってもアタリが微妙なのが特徴。それでもしっかりと竿をのしていった。フッキングを確認、あとは力比べ、根に潜られないように慎重にやり取りして、そしてGETしたのが55cm
3.6Kgのコイツ。サイズ的には中の上くらいか?60cm
4Kgを越えると大物の声が聞こえる。
その晩は友人を交えての石鯛パーティ。釣り好きの主人が経営する中華店、ジョコウエンにて大いに盛り上がった。主人に自慢もできたし、上手く刺身にもしてもらえたし、言う事なしの晩餐となった。宝くじ、あるいはホールインワン、そこまでは大袈裟にしても、石鯛釣るのは本当にたいへんなこと。それはあの引きに魅せられた石鯛師にしかわからない。ということで自慢話はこれにて終了。餌をくれる友人がいて、良い情報をくれる友人がいて、魚をさばいてくれる主人が経営する店が近所にあって、順風満帆な生活を再確認した。そうそう海がある!それが大前提だったな!

2004 05-28
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