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(Back Nomber)


2001 humizuqui no tabi

 実をいうと、私が和田の波を季節で分けた時、一番好んでいるのは、梅雨明けして南からやって来るウネリだ。適度に柔らかくて形も良くて、7月にやって来る波が一番好きだ。70年代には、水門右奥の岩場から、200メートルも乗れるような美しいライトの波が、いつも割れていたのが印象深い。70年代のことを言っても、誰も知らないし「500m乗れた」といっても平気かもしれない。しかし、その頃は、本当にプールの前まで乗れるような波があった。当時は、みんなが「プール下」と呼んでいたことからも、まんざらウソではない。ところが、その類の波は年々減ってしまっていて、ほとんど幻か、長くサーフィンをやっているおっさん達の戯言に近くなってしまっている。だいたいが今の20代前半の若者は生まれてもいないのだから、酒の席で聞かされる30年も前の波の話には、黙ってうなずく以外ない。たぶん、「1960年代の波は1kmくらい乗れた」そんな話にもなってしまうかもしれない。洗濯板で波に乗っていた、という和田の元祖サーファー達の波の話は、こういうのに近い。江戸時代に褌一丁で波に乗っていた大工の熊さんだったら、もっと凄いほらを吹くかもしれない。でもそれが波乗りの良さで、早く始めた人と大きい波に乗れる人には、一生頭が上がらないものだ。世界各国、日本国中、「波は昔のほうが良かった」というのは定説で、これには地球の温暖化で水位が上昇していることや、いろいろな環境問題が含まれていると思う。たぶん和田の波もそのご多分にはもれないだろう。

 そんな波がこの7月に立つかどうかは解らんが、私は7月、南アフリカに行く。そう、あのJ-bay!! ボーンヤーズからインポッシブル、スーパーチューブスまで、あのロングウォールの波を乗りに行って来る。ちなみに南極に面した南アフリカは寒い。フルスーツにブーツまで持参する。ROLLING40 咆える40度線、荒れ狂う海からウネリがやってくる。7月に長く和田を留守するのは、おそらくは生まれて初めてかもしれない。ひょっとしたら1970年代以前のあの波が毎日立っているかもしれない。「良い波でしたよ」なんてみんなに言われるかもしれない。世界のどこを旅しても、時々はその旅の先々で和田の波のことを思い出している。「今日はどんな波が立ってるんだろう?」なんて考えている。旅の話をみんなに聞かせてやるのも私の大きな楽しみのひとつだが、その旅の間に立った和田の波のことをみんなから聞くのだって、私にとっては嬉しいことだ。旅した先の波を語り、その間の和田の様子を聞く。そんなこんなを楽しくいつまでもみんなで語りつづけたら良いと思う。旅の話を語ったからといって、それがガラクタになるとは到底思えない。和田からなるべく離れたところを旅する、そうすることでこの場所をもっともっと身近に感じることもできる。アフリカの喜望峰の先端で和田についてどう思うのだろう?旅の楽しさはそういうところにも隠されている。なんていったら格好付け過ぎか?その旅の話は後日、SURFTRIPのコーナーで!

 7月南アフリカ、日本に4日間いてそれからオーストラリア、和田の波に後ろ髪を引かれる思いの行程だが、気合入れて坊主にしてしまったので、引かれる後ろ髪も無くて良かった良かった!みなさんも楽しい夏休みを!

 2001-6-25

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