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SURF TRIP ![]()
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WA 2008
冬の5ヶ月間、ほぼ毎朝4時に起床、釣りを繰り返した悪癖は抜けず、ここでも毎朝4時には目覚めてしまった。夜明けまでには時間がかなりあり、2時間ソコソコの寝ぼけ眼なその時間こそ、今回の旅では一番重要なものだった。これから先のこと、これまでのこと、どうやって生きて、どうやってそれを終えていったらよいのか?そういうことを考えるのに貴重な時間だった。50年という時間はあっという間だったが、残された時間はもっと短い!という現実をしっかり把握しなくてはなにごとも始まらないということだ。 旅の連れアンディは大のサーフィン好きで、毎日欠かさず2Rはこなした。今回は2人きりなので「おれはパスします」というのも悪かった。そのペースに付き合うことにした。もちろん、これははなから予定通りで、怠けた体、サーフィンから離れた心をチューンするには絶好の相棒だった。旅を充実させるには相棒を利用すること!これは旅の重要な心得である。彼と私では、サーフィンに対する熱さの表現こそ異なるが、根っこのサーフィン好きな部分は同じ。2人の相性を危惧する方も多かったようではあるが、心配無用!私は彼のそういう部分を十分に利用させてもらった。清清しい毎日だった。
今回は風のローテーションにも恵まれた。着く前の一週間がオンショア、私たちの居る間、6日間がオフショア、残り2日でまた雨にオンショア、という流れだった。オフショアといっても昼過ぎには必ずオンショアの風が吹く。日増しに怠惰な筋肉は活性化され、徐々に本来の柔らかさに近づくのが解った。ところが、肋骨の下方にできたサーフィンダコが痛みはじめて、パドルをすると肩まで痛みが走り抜けた。これも怠惰な生活のしるしである。波は通して頭からオーバーヘッド、どかんとサイズアップすることはなかった。それでも南極から発信されたスウェル、ジューシーなパワーは十分だ。情けなし体力不足、この体がいつまでサーフィンに対応できるか?気持ちをいつまで持ち続けることができるか?この先、自分の人生、残された僅かな時間、問題は、おそらくこのふたつに集約される。「おれたちのビジネスのデポジットはお互いKEEP SURFINGできることだろう?」長い間の友人、ポールに言われた言葉が心に刺さる。 短い旅ではあったが、いろいろな友人、知人達に再会できた。 ジョシュ パーメンティアー、ASPツアーに参加していたプロサーファーで、現在はサーフィンスクールの校長先生をやっている。僅かな時間だったが昔話に花が咲いた。 ジェイク パターソン、パイプマスターにして2TIMES J-Bay チャンピオン。昨年ASPツアーを引退、今はバリとWAを行ったり来たりのお気楽生活。「今度バリにきたら泊まりにきなよ」と誘ってくれた。 イアン カーンズ、ブロンズドオージーズ、スナップバックの先駆者、70年代のサーフヒーロー、現在はアメリカ在住、若手の育成につとめる。スキンヘッドにしてでっぷり太ってしまったが眼光の鋭さは当時のままだった。 デイブ マコウレィ 通称「マコゥ!」波があれば毎日サーフィン、いまだレフティでは独壇場。世界ランク2位の実力は本物だ。「久しぶり!また会えたね!」やさしい人柄は相変わらず。トム カレン世代、カレンの放つオーラの影に咲いた名花である。娘さんもかなりのリッパーで、いずれ世界に出てくることは容易に想像できる。 ペリー ハチェット ASPツアーのヘッドジャッジ。この人がいなければケリーもミックもワールドチャンピオンにはなれない。つまり、ステージを縁の下で支える人。WAの出身で今回は6スターのマーガレットマスターズがあったため重責を買って出ていた。そういえば今回、6スターにも関わらず日本人サーファーの参戦は僅か2人のみ・・・タツヤとノブの2人のみ。みんなもう世界を諦めちゃったのだろうか?どうでもよいことだが、すこし寂しい光景だった。日本のトッププロは世界を目指すふりさえすればそこそこ金にも恵まれる。ブラジル、ヨーロッパあたりの無名の選手は、爪に火をともすような苦労で世界を回っている。現場ではそういう光景も見ることができる。プロサーファーはケリーやタジやパーコ、ミックだけじゃないということだ。タジにも会いたかったがアウディの4駆で走り去るのを見ただけだった・・・・ マーガレットでは試合が始まり、サニー ガルシアとジェイク パターソンの試合を見学した。ベテラン2人が続けて出るので、なんだか1990年代にタイムスリップしたようだった。 グレースタウンに借りる一軒家は絶好の場所に位置する。眼下にはノースとサウスの両ポイントが一望できる。作りが古いので風の強い夜には隙間風に悩まされる。毎朝夜明け前、毛布に身をくるみながら、これまで生きた50年、これからのわずかな時間を思った。どちらも自分にとっては重要な時間で、これから先の僅かな時間は特に重要なものだろう。肩は鉛のように重く、毎日ポイントまで20分は歩かされ足もパンパンになったが、気持ちは日毎和らいだ。こういう旅をこれまでも多くこなし、いろいろなことを経験してきた。旅から教わることがいかに多いか?改めて知らされた。また日本に戻れば煩わしい日常に埋没されることだろう。適当でくだらない毎日の繰り返し、弱々しい波に女々しい人間関係・・・・この先、そんなものに惑わされる暇があるのか?そういうことを突きつけられて今回の旅は終了した・・・ 「サーフィンも飽きたなぁ」などと考えていたが、いやいやまだまだ面白いものであった。
Have a good trip!! 2008-04-10 古いSURF TRIP(Back Number)は下表をクリックして下さい。 |